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生命を救う
Column 05
ライフジャケット着用率100%を目指して! 第二管区海上保安本部
東北6県(青森、岩手、秋田、宮城、山形及び福島)の海では、漁船乗組員による死者・行方不明者を伴う事故が多く発生しています。過去5年間の死者・行方不明者数のうち、漁船乗組員の占める割合が約8割となっており、その原因の多くが海中転落によるものです。一方、海中転落した際に、ライフジャケットを着用していた場合の死亡率は10%、 着用していなかった場合の死亡率は55%となっています。このことから、第二管区海上保安本部では、特に漁船乗組員を重点対象として、ライフジャケット着用率100%を目指して様々なPR活動を行っています。
このPR活動の一つとして、平成18年9月から漁協女性部の皆さんをライフジャケット着用推進員(LGL:ライフガードレディース)に委嘱し、漁船の乗組員に対して、ライフジャケット着用の声掛けを行ってもらっています。発足当初わずか3人だったLGLでしたが、平成20年12月1日現在、東北6県で406人に拡大しています。 また、平成16年から毎年、漁に出るお父さん、お爺ちゃんへの無事を願う気持ちをつづった「お父さんへのメール・手紙」を小学生から公募し、集まったメッセージを載せたカレンダーを漁業関係者等に配布しています。このほか、平成20年からは管内の海上保安部署で子供たちの肉声入りのCDや子供たちが写ったオリジナルポスターを作製するなどしています。 以前は、「作業の邪魔になる」などの理由で、漁業者から敬遠されていたライフジャケットですが、今では、「いつも着てるよ、自分のために」との声が聞かれるようになり、第二管区海上保安本部、LGL、そして漁業者の家族の方々の地道な活動が着実な成果を上げています。 これらの活動の輪は、地方自治体にまで広がり、平成20年3月、石巻市議会は全国初となる「救命胴衣着用宣言都市」を決議し、同年7月、石巻市において、「救命胴衣着用推進決起大会」が開催されました。 |
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