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本編 > TOPICS > 人の命を救う > 2 福岡航空基地の機動救難士 出動100件達成
沿岸救助即応体制を強化するため、平成14年10月に福岡航空基地に配置された機動救難士は、平成16年1月26日に発生した漁船員海中転落事故対応出動をもって、配置以来約1年3カ月間で出動件数が100件に達しました。 機動救難士は、レンジャー救助技術や救急救命技能などを併せ持った救急救難の精鋭で、九州北方海域で発生した海難等に100回出動した結果、9名をヘリコプターに吊り上げ救助するとともに、搬送途中の機内において適切な救急救命処置を行って、医療機関や救急車に引き継いでいます。 平成16年4月からは、福岡航空基地に配置されている4名のほか、函館、美保及び鹿児島の各航空基地にも、機動救難士が4名ずつ配置されています。 ▲磯場に乗り揚げている漁船 ▲船長確保 ▲ヘリコプターによる吊り上げ救助 ▲ヘリコプターによる吊り上げ救助 福岡航空基地 機動救難士の出動事例 平成15年10月30日、第七管区海上保安本部(福岡県北九州市)は、山口県萩市大島の磯場に漁船が乗り揚げたとの通報を目撃船舶から受けました。福岡航空基地所属のヘリコプターに機動救難士を乗せて出動させたところ、漁船は断崖直下に横倒しとなっており、ヘリコプターが容易に近寄れない状況でした。このため機動救難士は、現場から約200m離れた位置にヘリコプターから降下し、巨大な磯波が押し寄せる岩場を徒歩で移動、漁船から垂れ下がったロープに必死に掴まって磯波に翻弄されていた船長を背負って磯場を引き返し、ヘリコプターに吊り上げ救助しました。救助後、最寄りの空港で救急車に引き継ぐまでの間、ヘリコプターの機内において、負傷し、低体温状態であった船長に、機動救難士による応急手当を実施した結果、船長は一命を取りとめました。 |