海上保安レポート 2021

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 現場「第一線」


海上保安官の仕事


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 海上交通の安全を守る

7 海をつなぐ


語句説明・索引


図表索引


資料編

2 生命を救う > Column Vol.07 命どぅ宝 離島住民の命を繋ぐベテランパイロット
2 生命を救う
Column Vol.07
命どぅ宝 離島住民の命を繋ぐベテランパイロット
第十一管区海上保安本部石垣航空基地

令和2年度末まで石垣航空基地に在籍していた金城直樹飛行長は、海上保安学校を卒業後、ヘリコプターの操縦士として、現場一筋勤続36年のベテランパイロットです。

海上保安庁では、昼夜を問わず、時には荒天等の厳しい状況の中、海難救助や急患搬送の業務に当たっています。

金城飛行長は、これまで数々の海難現場に出動し、八重山諸島や隠岐諸島を中心に305名の急患搬送、95名の吊上げ救助に対応しており、総飛行時間は8,000時間以上にのぼります。

特に石垣航空基地が担当する宮古、八重山諸島の各離島は医療体制が万全ではないため、急を要する患者については、大きな病院がある宮古島や石垣島に搬送する必要があります。

過去には台風が石垣島を直撃し暴風が吹き荒れる中、台風の目に入り、暴風雨が一旦おさまったわずかな時間で患者2名を迅速に搬送したほか、夜間から早朝にかけて、八重山諸島の各離島から連続3件の急患搬送を行うなど、困難な事案にも的確に対応してきました。

金城飛行長をはじめとした航空基地職員は今日も離島住民の命の翼として期待に応え続けています。

※「命どぅ宝」とは沖縄県の方言で「命は宝」という意味
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搬送の様子