海上保安レポート 2021

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 現場「第一線」


海上保安官の仕事


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 海上交通の安全を守る

7 海をつなぐ


語句説明・索引


図表索引


資料編

1 治安の確保 > Column Vol.04 船内で不正改ざんB-CASカードが蔓延!32名を検挙!!
1 治安の確保
Column Vol.04
船内で不正改ざんB-CASカードが蔓延!32名を検挙!!
第五管区海上保安本部神戸海上保安部

海上保安庁では、不正に改ざんされたB-CASカードの使用等により、フェリーや貨物船乗組員等を相次いで検挙しており、令和2年中に59名を送致しました。

不正改ざんB-CASカードとは、有料衛星放送事業者と契約することなく不正視聴できるよう改ざんされたカードのことをいい、カードを改ざんすること(作出)、改ざんカードを使用して有料衛星放送を不正に視聴すること(供用)、改ざんカードを人に譲り渡すこと(譲渡)は、それぞれ刑法犯(作出・供用)、不正競争防止法違反(譲渡)に該当します。

神戸海上保安部では、不正改ざんB-CASカードを同僚に譲渡したとして、フェリー会社社員を不正競争防止法違反の疑いで逮捕したほか、同社所有フェリーの乗組員ら31名についても、フェリー乗員室などで不正改ざんB-CASカードを使用して有料衛星放送を不正視聴したとして検挙するなど、船内で不正改ざんB-CASカードが蔓延していた事実を特定し、不正改ざんB-CASカード42枚を押収、令和2年5月までの間に計32名を送致しました。

海上保安庁では、引き続き、積極的な立入検査等を行い、法令の海上における励行に努めていきます。

不正改ざんB-CASカードの挿入状況
不正改ざんB-CASカードの挿入状況
不正改ざんB-CASカードが蔓延していたフェリー
不正改ざんB-CASカードが蔓延していたフェリー
フェリー居室にてテレビを確認する様子
フェリー居室にてテレビを確認する様子