海上保安レポート 2018

はじめに


海上保安制度創設70周年記念特集
海洋の安全・秩序をつなぐ〜70年の礎とともに〜


海上保安官の仕事


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 領海・EEZを守る

2 治安の確保

3 生命を救う

4 青い海を守る

5 災害に備える

6 海を知る

7 海の安全を創る

8 海をつなぐ

CHAPTER I. 関係国との連携・協力
CHAPTER II. 諸外国への能力向上支援
CHAPTER III. 国際機関との協調
Column Vol.17 海上保安庁モバイルコーポレーションチーム初派遣!〜フィリピン沿岸警備隊隊員へ高速ゴムボート操船を指導〜

語句説明・索引


図表索引


資料編

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8 海をつなぐ
Column Vol.17 海上保安庁モバイルコーポレーションチーム初派遣!〜フィリピン沿岸警備隊隊員へ高速ゴムボート操船を指導〜
Column Vol.17
海上保安庁モバイルコーポレーションチーム初派遣!〜フィリピン沿岸警備隊隊員へ高速ゴムボート操船を指導〜
本庁総務部国際・危機管理官

平成29年10月に発足した「海上保安庁モバイルコーポレーションチーム(MCT)」は、同年11月5〜17日の間、発足後初めての技術指導のためフィリピン・マニラへ派遣されました。この派遣ではMCT職員2名及び高速ゴムボートの高度な操船技術を有する職員14名の合計16名を指導者として、フィリピン沿岸警備隊(PCG)職員約40名及びインドネシア、ベトナム、マレーシアの海上保安機関職員各2名に対して、日本から無償供与された高速ゴムボートを使用した操船訓練を実施しました。

訓練実施前は「日本語でも指導することが困難である技術を、言語が違う外国海上保安機関職員に教えることができるだろうか?」と不安もありましたが、実際に訓練を開始すると、通訳者の助けに加え、海を守る者同士心通じるものがあり、訓練参加者からの技術的な質問に対し指導者が経験を交え指導する等、双方の良好なコミュニケーションのもと訓練に取り組むことができました。また、派遣者の中には今回海外渡航が初めてという職員もおり、外国海上保安機関職員に操船訓練を指導するという貴重な経験ができたことは、派遣者一同にとっても良い勉強になりました。

加えて、この訓練では、米国沿岸警備隊も参加し、PCG職員に対して機関整備の講習を実施しました。日米の海上保安機関が協力して、日本の海上保安庁が運航面、米国沿岸警備隊が保守面を指導できたことは、東南アジア諸国への海上法執行能力向上に有意義な取組みであるとして訓練に参加したPCG職員等から高く評価されました。今後とも“共に能力を向上する”という思いを持ち、支援国へのきめ細かな対応に努め、さらなる支援の充実を図っていきたいと思います。


指導中の様子
指導中の様子
訓練終了後の集合写真
訓練終了後の集合写真