海上保安レポート 2017

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 平和な海の継承〜海上保安庁の使命〜


海上保安官の仕事


海上保安庁の 任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

CHAPTER I 事故災害対策
Column vol.09 スリランカ沿岸警備庁への油防除技術支援
CHAPTER II 自然災害対策
Column vol.10 みんなで考えよう南海トラフ巨大地震 〜海保、自衛隊、警察、消防、県と自治体も〜
Column vol.11 陸上でも活躍!! 〜台風災害への支援〜

5 海を知る

6 交通の安全を守る

7 海をつなぐ


語句説明・索引


図表索引


資料編

4 災害に備える > Column vol.10 みんなで考えよう南海トラフ巨大地震〜海保、自衛隊、警察、消防、県と自治体も〜
4 災害に備える
Column Vol.10
みんなで考えよう南海トラフ巨大地震〜海保、自衛隊、警察、消防、県と自治体も〜
土佐清水海上保安署

土佐清水海上保安署は、近い将来確実に起こるといわれている大規模地震やそれに伴う津波災害対策の一環として、平成28年11月12日、13日の両日、土佐清水市及び四万十市において県や市の自治体や、航空自衛隊土佐清水通信隊、高知県警察中村警察署、地元消防署と連携し、当署が主催する地域住民に対する防災対策にかかるシンポジウムを開催しました。

シンポジウムでは、自治体による被害想定や第五管区海上保安本部海洋情報部海洋調査課長による津波シミュレーションマップについての説明があり、その後発災直後から被災者の生存の可能性がある72時間までと、それ以降の復旧に向けた活動について、時間経過毎に各機関における対応や問題点について、地域住民に対し説明しました。

土佐清水海上保安署からは、地震津波対応マニュアルに基づく高台避難、安全確認後の自動参集、リエゾン派遣等の活動を紹介したうえで、管内各港湾は略壊滅することが想定され、巡視船艇の活動拠点が乏しくなることや、要救助者等の搬送について課題が残っている現状を説明しました。

このようなシンポジウムは全国的に開催されているところですが、国の機関と自治体が一堂に会して行うシンポジウムは、全国的にも珍しい活動となりました。来場者は各機関が発表する対策や課題に真剣に耳を傾けており、官民一体となった防災対策の重要性を伝えることができました。また、継続的なシンポジウムの開催を強く望む声も寄せられたことから、今後、さらに内容の充実したシンポジウムの開催を検討していきます。


シンポジウムの様子
シンポジウムの様子

シンポジウム参加機関
シンポジウム参加機関