海上保安レポート 2013

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 領海・EEZを守る海上保安庁


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 交通の安全を守る

7 海をつなぐ


目指せ! 海上保安官


語句説明・索引


図表索引


資料編

6 交通の安全を守る > CHAPTER4 航行の安全のための情報提供
6 交通の安全を守る
CHAPTER4 航行の安全のための情報提供

海上保安庁では、様々な手段を用いて、航海の安全に必要な情報を迅速かつ確実に提供し、船舶海難の未然防止に努めています。

平成24年の現況
1 沿岸域情報提供システム(MICS)

海上保安庁では、プレジャーボート、漁船等の船舶運航者や磯釣り、マリンスポーツ等のマリンレジャー愛好者の方々などに対して、海の安全に関する情報をリアルタイムで提供する沿岸域情報提供システム(MICS)を全国の海上保安部等で運用しています。MICSの情報は、webサイト(パソコン、携帯電話)、テレホンサービス、無線電話により「誰もが簡単に」「必要な情報を必要な時に」「誰でもわかりやすく」入手することができます。MICSで利用されている情報の約9割が気象・海象情報であり、特に近年は、携帯電話からの利用が年々増加傾向にあります。これを踏まえ、平成23年からは24時間体制で携帯電話等に海上保安庁が発表する緊急情報等を、電子メールを使用してリアルタイムで配信する新たな情報提供サービスを開始し、現在は第三〜七管区海上保安本部において運用しています。


● メール配信サービス

http://www7.kaiho.mlit.go.jp/micsmail/reg/touroku.html

メール配信サービスは、上記のwebページから登録することができます。

(迷惑メール対策を設定している方は、登録を行う前に、ドメイン指定受信設定に「mics.kaiho.mlit.go.jp」を追加してください。)


■新たな情報提供体制
新たな情報提供体制

2 水路図誌、水路通報、航行警報
水路図誌

海上保安庁では、水深や航路の状況といった航海の安全に不可欠な情報を、海図等の水路図誌として提供しています。


水路通報

水路図誌を最新のものに維持するための情報、船舶交通の安全に必要な航路標識の変更、海上での工事・作業、自衛隊や米軍が実施する射爆撃訓練等の情報を水路通報としてインターネット等で提供しています。平成24年は約2万9千件を提供しました。


航行警報

船舶の安全な航行のため緊急に必要な情報等を衛星通信、無線放送、インターネット等によりNAVAREA XI航行警報NAVTEX航行警報、日本航行警報、地域航行警報として航行船舶に対し提供しています。


■水路通報・航行警報の概念図
水路通報・航行警報の概念図
今後の取組み

引き続き、海難の未然防止のため、次の取組みを推進します。


AISを活用した航行支援システムの的確な運用

AISを活用した航行支援システムを的確に運用し、日本沿岸において、乗揚げや走錨の恐れのあるAIS搭載船に対して、注意喚起や各種航行安全情報を提供していきます。


小型船舶に対する情報提供の強化

船舶海難全体の約7割を占めるプレジャーボート、漁船等の小型船舶は、主に携帯電話を利用して情報を入手していることから、電子メールを活用したMICSの情報提供サービスを全ての管区本部で運用し、小型船舶に対する情報提供の強化を図ります。