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特集2 救難現場の最前線〜これがリアル「海猿」〜
Column Vol.01
第十一管区初の機動救難士!その素顔 第十一管区海上保安本部 海上保安庁の救助・救急体制の充実・強化等を図るため、機動救難士を航空基地等に配置しています。第十一管区海上保安本部は、全国6番目の配置になり、平成21年10月1日、那覇航空基地に8名の機動救難士が配置されました。 その機動救難士の1名の素顔を紹介します。 私は熊本県出身、30歳の川上幸一郎です。平成15年3月に海上保安学校航海科を卒業し石垣海上保安部の巡視船「よなくに」に配属され、その年の9月から潜水研修に参加しました。潜水研修では初めて使う器材ばかりだったのでいつも不安で、卒業できるのかと心配ばかりしていた日々でした。そんな不安もありましたが他の研修生の協力もあり、無事潜水研修を卒業できました。 潜水研修を卒業した翌年の平成16年4月から第十一管区海上保安本部所属の救難強化巡視船「くだか」に配属され、潜水の業務に追われる日々がはじまりました。はじめの頃は全くと言っていい程先輩潜水士に追いつけず体力、精神的にボロボロになっていましたが、少しずつ色々な事を理解して体も対応できるようになり、何とか潜水士業務に取り組めるようになりました。 今でも覚えていますが、この年の8月に初めてヘリから海面漂流者2名を無事に吊り上げ救助できたことがきっかけになり、自信がつき、もっと様々な救助技術、知識が欲しいと思うようになりました。そうして、勉強し積極的に先輩からアドバイスをもらうようになり、自分自身で変わったと感じられました。巡視船「くだか」潜水士で様々な経験を積み、潜水士として5年が過ぎた平成21年10月に、さらに厳しい環境に身を置く不安もありましたが、もっと成長したいという願望が強く、那覇航空基地機動救難士を希望して配置が決まりました。 機動救難士は毎日が訓練、事務処理、海難対応と一日が瞬く間に過ぎていきますが、充実した毎日を送っています。私は不器用な人間なので、人一倍努力していかないと他の機動救難士についていけないけれど、厳しい海難に対応する場合も航空機乗組員と一緒に安全第一で沖縄の海を空から守っていきます。 |