海上保安レポート 2009
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はじめに


TOPICS 海上保安の一年

特集


海上保安庁の任務・体制


■本編

治安の確保

領海等を守る

生命を救う

青い海を護る

災害に備える

海を識る

交通の安全を守る

海を繋ぐ


目指せ!海上保安官


語句説明・索引


図表索引


資料編


本編 > 海を繋ぐ > 1. 関係国との連携・協力
海を繋ぐ
1. 関係国との連携・協力
目標
  海上テロ、密輸・密航など海から日本に迫る脅威への対応や、広大な海洋において速やかな対応が求められる遭難者の救助活動は、海上保安庁のみの対応では十分ではないため、関係国との連携・協力体制の構築を図っていきます。
多国間連携

幅広い分野にわたる海上保安業務を的確に遂行するため、各国関係機関との連携・協力を推進し、海上の治安・安全の確保に積極的に貢献しています。


(1)北太平洋海上保安フォーラム

北太平洋海上保安フォーラムは北太平洋地域における海上保安機関が一堂に会し、法執行機関としての連携強化の具体的な方策について協議する会合であり、各機関の長が参加する北太平洋海上保安サミットと実務者による北太平洋海上保安専門家会合で構成されています。

平成20年9月9日から11日までの間、サンフランシスコ(米国)において、第9回北太平洋海上保安サミットが開催され、これまで築いてきた協力のあり方を文書化した「協力に関する覚書」に署名したほか、連携・協力関係の促進のため新たな6か国の共同宣言となる「サンフランシスコ宣言」の採択等を行いました。


(2)アジア海上保安機関長官級会合

平成12年、東京において開催された「海賊対策国際会議」で採択された「アジア海賊対策チャレンジ2000」に基づき、アジア地域における海賊対策を進めてきましたが、加えて、海上テロ対策への取組みが強く求められるようになってきたことを踏まえ、平成16年6月、海上保安庁の呼びかけにより、第1回アジア海上保安機関長官級会合が東京において開催されました。

平成20年は、10月9、10日にマニラ(フィリピン)において第4回会合が開催され、日本、中国、韓国、インド、ASEAN諸国など17の国と1つの地域の海上保安機関が参加しました。

今回の会合では、各機関長官の間でアジア各国の海上保安機関の能力向上を目的としたキャパシティビルディングについて意見交換を行い、共同宣言を採択しました。


海上保安庁では、今後ともアジア・太平洋の海上保安機関をつなぐ「扇の要」として、連携強化を図っていきます。

第9回北太平洋海上保安サミット
▲第9回北太平洋海上保安サミット

第4回アジア海上保安機関長官級会合
▲第4回アジア海上保安機関長官級会合

南硫黄島近傍の三星岩 日露海上警備機関長官級会合
▲第10回日韓海上保安当局間長官級協議 ▲日露海上警備機関長官級会合

二国間連携

関係国との間で海上保安機関長官級会合等を開催し、特定の国同士で抱える共通課題解決のために二国間の連携を図り、着実にその成果を上げています。


(1)日露海上警備機関長官級会合

平成12年9月にロシア連邦国境警備庁(当時)との間で、日露の隣接する海域での不法活動の取締りにおける相互協力の発展を目的として「協力の発展の基盤に関する覚 書」を締結しました。

以来、定期的に長官級会合を実施するとともに船艇の相互訪問等を実施し、協力関係の強化を図っています。

平成20年は、11月12日から14日までの間、ロシア連邦保安庁国境警備局長官が訪日し、両機関の連携・協力の評価を行うとともに、今後も引き続き合同訓練や人的交流等の連携を継続していくことで合意しました。


(2)日韓海上保安当局間長官級協議

平成11年4月に韓国海洋警察庁との間で、共通する幅広い分野での一層の相互理解・業務協力の推進を目的として、第1回の長官級協議を開催しました。

以来、毎年1回の頻度で長官級協議を行うとともに、現場レベルを含む各レベルでの会合・連携訓練等を行うことにより、協力関係の強化を図っています。

平成20年は、5月21日に東京において第10回協議を行い、引き続き、合同訓練等を通じた現場レベルでの連携・協力など両機関の協力関係の更なる発展を進めていくことで合意しました。