海上保安レポート 2004
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●長官からのメッセージ

■TOPICS 海上保安の1年

■数字で見る海上保安庁
■海上保安庁の体制・業務
■特集 海の犯罪・海保の対応
■本編

・海上交通の安全のために
・人の命を救うために
・安心できる暮らしと環境を守るために
・国内外関係機関との連携・協力
・海上保安庁を支える装備等

・海上保安官になるために

●海上保安Q&A
●船艇紹介
●地方探訪
●航空機の歴史


本編 > 海上保安庁を支える装備等 > 広 報


 平成15年は、海上保安庁がテレビ、新聞などのマスメディアに登場する機会が増えました。これは、
 ・160万人以上の方が見学された東京お台場における北朝鮮工作船の一般公開
 ・北朝鮮による拉致事件や覚せい剤の密輸などに対する世論の高まりのなか再開された「万景峰92」号の新潟入港への対応
 ・イラク情勢などにより高まるテロの脅威に対し、水際対策の強化策として東京港等五大港の海上保安(監)部長が港湾危機管理官として任命されたこと
など、これらの事案に直接関与している海上保安庁に国民の関心が集まったためと思われます。
 海上保安庁は、国の行政機関として、国民の皆さんにその活動をご理解、ご評価いただいた上で、適正な業務の遂行を図らなければなりません。
 しかしながら、海上保安庁のホームページなどに寄せられたご意見、ご質問を拝見しますと激励や応援も多くありますが、まだまだ私たちの活動が国民の皆さんに十分伝わっていないように感じられます。
 このため、海上保安庁としては、広報への取組みをより一層充実させ、国民の皆さんに海上保安庁の活動内容を理解していただけるよう適時適切なプレスリリースを実施するとともに、広報誌や次世代を担う子供たちに向けたパンフレット、ホームページのキッズコーナーの活用といった取組みを進め、地域の声を反映しながら、国民に愛される海上保安庁を目指していきます。
 また、インターネット上のホームページの充実にも力を入れていますので、少しでも多くの方々にご覧いただければ幸いです。
 http://www.kaiho.mlit.go.jp/をご覧下さい。メールによるご意見、ご要望も受け付けています。
 

(写真)

 制服を着たアザラシは、海上保安庁イメージキャラクター「うみまる(兄)」「うーみん(妹)」です。このイメージキャラクターもさまざまな活動を展開していきますので、「うみまる」「うーみん」をどうぞよろしくお願いいたします。
「うみまる」「うーみん」に関するお問い合わせは、海上保安庁政策評価広報室まで。
〒100-8918 東京都千代田区霞が関2-1-3
TEL:03-3591-9780(FAX兼用)
E-Mail:shitsumon@kaiho.mlit.go.jpまで

   
海 守  
 「海守」は、沿岸監視・海洋環境保全活動等を行う全国的なボランティア組織として、平成15年2月1日、日本財団が(財)海上保安協会と協力し、設立したものです。国民ひとりひとりの目で海を見守り、情報の提供を行うことにより、海上保安庁の迅速な行動と事案への的確な対応に協力するほか、海洋環境の保全活動など広く海についての関心の高揚を図り、人々が安心して海に親しめる環境づくりを目指しています。
   
海の「もしも」は118番  
118番は海上における事件・事故の緊急通報用電話番号です。
 ・ 海難事故に遭遇した、目撃した
 ・ 廃棄物の投棄、油の排出を発見した
 ・ 不審な船舶を発見した
 ・ 密輸・密航・密漁等の犯罪に関する情報を得た
このような場合は118番へ通報してください。
◆118番通報により密航者を逮捕!
 平成14年7月、地元住民から「不審な船舶がいる。」との118番通報をもとに、唐津湾において中国籍船に潜んでいた23人を不法入国容疑で逮捕しました。
 また、この事件に関連して、8人の船員を逮捕しています。
   
海の相談室  
 潮汐などの海洋データ、各種文献閲覧、海洋レジャーに必要な情報の提供や海に関する様々な質問についてお答えしています。海に関心がある方々なら、どなたでも利用できます。
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/JODC/SODAN/annai.html
 連絡先は巻末資料第50(148ページ)をご覧下さい。
   


工作船の一般公開
  平成13年12月22日に発生した九州南西海域における工作船事件は、我が国近海をこのような武装した船舶が徘徊し、我が国の治安を脅かしているという事実を明らかにし、海上警備の重要性を再認識させるものでした。
 平成14年9月に水深90mの海底から引き揚げられ、海上保安庁において鋭意捜査が実施されたこの工作船の船体及び武器類等は、平成15年5月31日から平成16年2月15日までの間、お台場「船の科学館」(東京都)において一般公開されました。
 この一般公開は、多くの国民の方々に我が国周辺海域を取り巻く現状を正しく理解してもらい、海上防犯活動の促進を図ることなどを目的として、海上保安庁及び日本財団の協力・指導の下、海上保安思想の普及宣伝等を事業とする(財)海上保安協会が実施したものです。公開初日以来、大きな反響を呼び、小泉首相や多くの閣僚・政府関係者等が見学に訪れたほか、連日多くの方々が見学に訪れました。その総数は約163万人に上り、この問題に関する国民の関心の高さがうかがわれました。
 (財)海上保安協会では、我が国周辺を取り巻く現状と海上警備の重要性を国民に広く周知していくため、工作船の船体等を将来にわたり保存・公開していく必要があると考え、そのための募金活動を実施しています。
 今後の工作船等の保存・公開場所については、交通の利便性等の観点から、海上保安庁の施設である横浜海上防災基地内に施設を構築することで計画が進められています。海上保安庁としても、(財)海上保安協会の保存・公開への努力と国民の善意の寄附に応えることとし、今後、同基地内における保存・公開の実施に向け、準備・検討していくこととしています。


(写真)