卒業生の声

2023年 主計コース卒業

出身地
神奈川県
役職
主計士補

簡単な経歴を教えてください。

2022年3月 神奈川県立高校卒業
2022年4月 海上保安学校入校
2023年3月 横須賀海上保安部巡視船たかとり配属

海上保安庁に入庁しようと思ったきっかけを教えてください。

私が海上保安官になろうと思ったきっかけは、小学生のころに「海猿」の映画を見たことがきっかけです。懸命に人命救助活動を行う姿を見て、私も彼らのように人々を助けられるような人になりたいと思いました。

現場に出て、感じたことはありますか

私が現場に出て特に感じたことは、仕事への責任です。海上保安学校に「学生」として入学した時点で、国家公務員という身分になります。
現場に配属されてからは、「主計士補」という役職を与えられ、巡視船の乗組員の一人として業務を行います。限られた乗組員のなかで、自分がミスをすると、それが船全体に影響を及ぼし、周囲に迷惑を掛けてしまうため、自分の仕事をミスなくこなそうという責任を感じるようになりました。

今まで経験した海上保安業務で、印象に残っていることについて教えてください

私が印象に残っていることは、夏に湘南海上保安署へ派遣されたときの業務対応です。第三管区湘南海上保安署の担任水域(事件事故が発生した場合に対応する海域)には、江の島、由比ガ浜や大磯海岸といった海水浴場や観光地など、県内外問わず多くの人が訪れる場所が含まれます。多くの人が訪れることから、夏になると、特に海での事件事故が多発します。そのような多忙を極める現場で私は様々な事案に対応しました。特に、夜間に水上バイクがエンジントラブルを起こして動けなくなった際には、岸壁まで牽引し、持ち主のもとまで届けたことが、今でも印象に残っています。また、地域の方が開催していたイベントで、一般の方々に業務内容について説明を行ったり、学生募集を行ったりしました。公務員として地域の方々と接する初めての機会であったため、印象に残っています。

船艇勤務の特徴/魅力を教えてください。

私が考える船艇勤務の特徴は、職場と生活スペースの一体化です。当然のことですが、船に乗って仕事すると、陸に戻るまで船内で生活する必要があります。そのため、就寝や入浴、食事などの生活部分と仕事をする場所が一緒になり、乗組員と過ごす時間が長いことから、乗組員同士の絆を深めることが出来ます。また、出港すると陸上ではなかなか見ることのできない風景や港の様子を見ることが出来、貴重な体験をすることが出来るのが魅力だと考えます。

仕事をするうえで大切にしていること/心がけていることは何ですか。

私はふだん主計科として働いているため、乗組員に食事を調理し提供しています。船という乗り物は非常に閉鎖的な空間で、娯楽も少なくストレスもたまりやすい空間です。その中で食事というのは非常に乗組員にとって楽しみとなるものの一つのため、みんなが少しでも喜ぶようにおいしい食事を提供することを心がけています。また私は、現場に配属されてからあまり年数もたっていないため、先輩や上司の方々に対して失礼のない礼儀や態度、また公務員として働くうえでの律した行動や態度、言葉使いを心がけています。

海上保安官のやりがいを教えてください。

私が作った料理を乗組員に「今日もおいしかったよ」と言ってもらったり、作ったご飯を乗組員たちがおかわりをしている姿を見ると、とてもやりがいを感じます。また、救難の現場では、水上バイクを牽引して救助した際、所有者から「ありがとう」と言っていただき、この仕事をしていてよかったと感じました。

入庁を検討している方にメッセージをお願いします。

海上保安庁と聞いて、ぱっと頭にどんな仕事をしている組織なのか浮かべられる人は少ないと思います。しかし当庁には様々な仕事があり、職員は様々な場所で活躍をしています。人のことを助けたいと考えている方、船に乗って働きたいと考えている方、日本の海を守りたいと考えている方、仕事にやりがいを感じて働きたい方、現場で待っています。

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