海上保安庁は、海上の安全および治安の確保を
図るため、様々な任務に取り組んでいます。
領海・EEZを守る
近年、尖閣諸島周辺海域では、領海侵⼊が繰り返されるなど、⽇本の周辺海域を巡る情勢は緊迫化しています。海上保安庁では、国際法や国内法に基づき、昼夜問わず外国公船、外国海洋調査船による活動や、外国漁船などによる違法操業の監視などを実施しています。
治安の確保
「海」は国境でもあり、国の治安を脅かすテロや密輸・密航、漁業秩序を乱す密漁など、様々な犯罪⾏為が発⽣することもあります。巡視船艇‧航空機で警戒・監視を実施し、犯罪⾏為の未然防⽌や取り締まりに努め、安全で安⼼な⽇本の海の実現を⽬指します。
⽣命を救う
海上保安庁では、海の危険性や⾃⼰救命策確保の必要性について国⺠への周知・啓発活動を⾏い、海難未然防⽌に努めています。海難が発⽣した際には、強い使命感のもと、迅速な救助・救急活動を⾏い、尊い⼈命を救うことに全⼒を尽くしています。
⻘い海を守る
私たちの共有の財産である海を美しく保つため、「未来に残そう⻘い海」をスローガンに、海洋汚染の調査、海洋環境保全に関する指導・啓発などに取り組んでいます。特に、5⽉末から6⽉末の「海洋環境保全推進⽉間」には重点的に実施しています。
災害に備える
災害には船舶の⽕災、衝突、乗揚げ、転覆、沈没、それに伴う油や有毒液体物質の排出といった事故災害と、地震、津波、台⾵、⼤⾬、⽕⼭噴⽕などによる⾃然災害があります。海上保安庁では事故災害の予防に取り組むとともに、⾃然災害に関する情報の整備・提供なども実施しています。災害の発⽣時には関係機関とも連携して、被害を最⼩限にするよう取り組んでいます。
海を知る
海洋権益の確保や海上交通の安全、海洋環境の保全や防災のために、海洋に関する詳細な調査を実施し、得られた情報を適切に管理・提供していくことが不可⽋です。広域かつ詳細な海洋調査を計画的に実施し、情報を適切に管理・提供することで、海洋権益の確保や海上の安全を図る役⽬を担っています。
海上交通の安全を守る
⽇本の周辺海域では、毎年2000隻前後の船舶事故が発⽣しています。ひとたび船舶事故が発⽣すると、尊い⼈命や財産が失われるとともに、経済活動や海洋環境に多⼤な影響を及ぼすこともあります。海上保安庁では、船舶が安全に旅⾏できるよう、光や電波を利⽤した航路標識の整備・保守や海の安全情報を提供するなど、海上での事故を防ぐため、様々な安全対策を実施しています。
海をつなぐ
海の安全確保のために諸外国の海上保安機関との間で、多国間・⼆国間の枠組みを通じ、海賊、不審船、密輸・密航、海上災害、海洋環境保全、海上交通の安全といったあらゆる課題に取り組み、法の⽀配に基づく⾃由で開かれた海洋秩序の維持・強化を図っています。シーレーン沿岸国の海上保安能⼒向上を⽀援するほか、国際機関と連携した様々な取り組みを⾏っています。
【海上保安庁業務紹介】~海を愛し 海を守る~
我が国周辺海域において海上保安庁が直面する多岐にわたる重大な事態は年々多様化しています。
海上保安制度が創設されて70年を迎えた今、国民の皆様の安全・安心をこれからも守り抜くという断固たる決意を胸に、24時間365日昼夜を問わず、今この時も日本の海を守っています。