先輩の声

船艇職員(航海)

「皆さんの資格や経歴を、魅力あふれる海上保安庁の現場で活かしてみませんか!!」

出身地
大阪府大阪市

有資格者採用に必要な資格はどのように取得しましたか。

鹿児島大学水産学部の専攻科を修了し、三級海技士(航海)を取得しました。

入庁前の仕事を教えてください。

水産物を主に扱う食品会社に就職し、大阪で営業職に就いていました。

海上保安庁に入庁しようと思ったきっかけを教えてください。

就職した会社の社風は好きでしたが、机で電話が主となる営業の仕事を長く続けることに魅力を感じず、海技資格を活かして現場に出る仕事をしてみたいと思いました。
船舶の運航だけではない海上保安庁の業務内容にも強く惹かれました。

入庁前に心配だったことは何ですか。また、実際に入庁してみて、感じたこと/思ったことについて教えてください。

業界では大手にあたる会社からの転職でしたので、海上保安庁に入庁後、いわゆる「部員」からキャリアを始めることについて、自分なりに納得できるものか懸念がありました。
実際に入庁してみると、研修では多種多様な経歴の同期に勇気をもらい、初任地では小型艇に配属されて、海上保安業務の最前線で知識と経験を積み重ねていくことができ、やりがいと手ごたえを感じました。
職員としての地位より、仕事そのものの面白さが勝りました。

入庁後のキャリアパスと業務内容を教えてください。

  1. 銚子、鹿島、岸和田で小型巡視艇勤務。(捜査活動が中心。)
  2. 第五管区海上保安本部で総務課勤務。(広報や総合調整など。)
  3. 第五管区海上保安本部で人事課勤務。(人材募集や採用試験を経験。)
  4. 石垣、宿毛で小型巡視船勤務。領海警備や捜査活動。
  5. 神戸でヘリコプター搭載型巡視船勤務。(領海警備や主任航海士を経験。)
  6. 坂出で大型巡視艇の船長。(備讃瀬戸のしょう戒業務など。)
  7. 第五管区海上保安本部の人事課で係長職。(船員の人事異動や人材募集などを担当。)
  8. 石垣で大型巡視船首席航海士、その後小型巡視船船長。(領海警備。)
  9. 第五管区海上保安本部で人事課長として勤務中。

今まで経験した海上保安業務で印象に残っていることは何ですか。

尖閣海域の領海内で不法行為のあった外国漁船を巡視船で追跡したうえ乗り移り、船長を逮捕したことです。
乗り移る海上保安官の班長として、果敢かつ安全に任務を行うため、緊迫する現場で、様々に考えを巡らせながら全力で取り組みました。
対応は深夜に及び、海上模様も悪化するなか、多くの海上保安官がそれぞれの役割を担い働く姿が強く印象に残っています。
大きなニュースにもなり、東シナ海の一隅で歴史の1ページに立ち会ったような、厳粛な想いを抱きました。

前職の経験や資格は海上保安業務のどのような場面で生かされていますか。

海上保安官になったら、船員としての仕事だけでなく、犯罪捜査や海難救助など、ほとんどの人が初めて知る法体系や技術体系を習得しながら働いており、持っている資格に応じた業務だけを行う訳ではないことが、大きな特徴です。
入庁時は、営業職の経験が有用とは思っていませんでしたが、犯罪者の取調べや総務・人事の仕事では、対人関係の経験や企業での商慣習の知識などが役立つこともありました。
豊かな経験を持っている人ほど、活用できる分野は多いと思います。

有資格者採用を検討している方へメッセージをお願いします。

公務員と聞けば、融通の利かない硬直した組織という印象が強いかもしれません。
確かに海上保安庁には階級制度や規律の定めなどに基いた厳格な世界観がありますが、一方で実務の場面では、上下の距離感が近く、自由闊達な雰囲気が生まれることも多くあります。
人事の分野も規則上の制約がありつつも、希望や適性に応じて柔軟な配置が行われており、有資格者採用の私が現在、人事分野を担当していることもその一例と言えます。
是非、皆さんの資格や経歴を、魅力あふれる海上保安庁の現場で活かしてみませんか!!

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