先輩の声
本科第4学年
- 出身地
- 鹿児島県
- 卒業高校
- 鹿児島県立鹿児島南高等学校
- 学年及び群専攻
- 本科第4学年 航海科
- 休日の過ごし方
- サイクリング、カフェ巡り、語学学習
海上保安大学校を受験したきっかけについて教えてください。
幼い頃から公安職に興味があり、小学生の頃、所属していたスイミングクラブが開催する遠泳大会に参加していたところ、近くまで海上保安庁の巡視船が来て応援メッセージを送ってくれました。そこで海上保安官という職業を知り、白く輝いた巡視船に乗り制服を着た「海の警察」に憧れを抱き、受験を決意しました。
海上保安大学校受験のために、どんな対策をしましたか。
高校は進学校であり、一般大学受験対策しか行えなかったため、塾に通い、海上保安大学校の試験科目に特化した対策をしていました。
海上保安大学校に入学する前の気持ちを教えてください。
高校生の頃、海上保安大学校のオープンキャンパスに参加し、学生が作成したオリエンテーションの映像で、新入生が上級生から厳しく指導されている様子を見て、耐えていけるか不安な気持ちになりました。しかし、校内を紹介してくださった学生の凛々しい姿を見て、乗り越えた先の成長は確かなものだと感じました。
入学後の感想を教えてください。
入学当初は覚えることだらけで、慌ただしい日々が続きますが、慣れると自由な時間も増えていきました。上級生指導は厳しいですが、それぞれの指導には意味があり、私たちの成長のために尽力していると感謝しています。同じ部屋で過ごした上級生はとても親切で、日々充実した生活を送ることができました。
毎日の生活の楽しいと思うことや達成感を感じたことなど、具体的なエピソードを教えてください。
海上保安大学校では、体育部活動に所属し、毎日部活動を行います。私はカッター部に入部し、同期だけでなく学年の垣根を越えて、共に競い、励まし合いながら、雨の日も雪の日も練習を行ってきました。訓練や勉強との両立や厳しい練習に辛いと感じることもありましたが、海の上で汗を流しながら、日本一を目指して練習し、チーム全員で成長を感じることができるのが日々の楽しみでした。大会では優勝することができ、仲間と掴んだ日本一は一生忘れられない貴重な経験になりました。
興味深い/面白い授業を教えてください。
航海科に進むと、船の運動性能に関して、船が航行するうえで加わる力や、風や波の力によって船に作用する力などを学ぶ科目があります。これまで船に関する分野を勉強したことがなかったので、船が航行して生じる揺れや風や波による影響を、運動方程式や流体力学の式で表し数値で求め、安全に船を走らせるにはどのように操船すればよいかなどを検討するのが、とても新鮮で興味が持てます。また、実際の船舶の衝突事案をもとに、衝突によって生じた船体への傷痕から、衝突した角度や当時の速力などを求め、原因を探るという演習も実践的で面白いです。
本大学校ならではできる経験を教えてください。
海上保安大学校の寮では常に同期だけでなく上級生、下級生とともに生活するため、日々周囲への気遣いを忘れずに、仕事をする必要があります。そのため窮屈さを感じる場面が多くありますが、卒業後海上保安官として働くうえで必要な経験だと思います。授業や訓練、日々の生活から学ぶことは非常に多く、学んだことを乗船実習で実際に活かすという学術と実践の繰り返しによる経験を積むことでスキルアップを図ることができます。私自身入学して4年目となりますが、これほど濃密で充実した4年間は、海上保安大学校だからこそ得られたのだと思います。
入学して、成長したことについて教えてください。
もともと好奇心の強い性格なので、迷ったらやってみるを大切にしていました。大学校での生活はすべてが目新しく、また、入学前に想像していた以上に海上保安庁の業務が幅広いことに驚く日々でした。4年間の大学校生活では、時間をかけて興味のある業務を見つけることができます。様々な行事や講話を聴く機会もありますが、「いつか役に立つだろう」を念頭に、将来の自分への投資として、イベント事には積極的に参加するように意識しています。海上保安大学校で得た知識や人間関係は、将来必ず多方面で活きると確信しています。
どんな海上保安官になりたいですか。今の目標を教えてください。
海が大好きなので、多くの人に海を好きになってもらえるように、また、島国である日本の経済を支える海運を将来にわたり安全なものにするために、海上保安官として海を舞台に「正義仁愛」の精神で業務に携わりたいです。また、在学中に関わった学生等国際会議や、参加させていただいた海外研修での経験や人脈を活かし、国際的に多様化する海上保安業務を海外の海上保安機関と連携し、グローバルに貢献できる海上保安官になりたいです。
受験生へのメッセージをお願いします。
私が受験生だったころは、受験時期や受験科目などで一般大学を受験する周囲との雰囲気の差に悩むことがありました。海上保安大学校合格に向けて勉強に励んでいる受験生の方は、ぜひ、海上保安庁のYouTubeやホームページなどで、多くの情報を入手し、高い志を持って合格を勝ち取ってください。入学後の不安を抱えている方もいると思いますが、全国から集まり苦楽を共にする同期は一生の宝になります。やりたいことが具体的に決まっていなくても、4年間を通じて、意欲的に様々なことに取り組めば、海上保安官としての可能性が無限大になると思います。いつか皆さんと共に日本の海を守ることを楽しみにしています。
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