海上保安業務には様々な分野があります。
海、空、陸でのスペシャリストを紹介します。
海上保安庁には、巡視船艇での勤務などの海上勤務だけでなく、東京にある本庁や地⽅の管区本部等での陸上における勤務や海外での勤務など、さまざまな場で活躍できる機会があります。また、海上保安官は、国家公務員であり、給与や保険、福利厚⽣など、国⼟交通省職員としての社会保障を受けることができます。
海の治安を守り、⼈命救助をはじめとするさまざまな海の事件‧事故などへの対応をその職務とする海上保安庁。世界屈指の海洋国家である日本は、貿易、漁業、マリンレジャーなど多くの分野で「海」からの恩恵を受けています。他方、国民生活を脅かすテロや密輸・密航、行業秩序を乱す密漁、人命や財産のみならず、海洋環境や経済活動にも影響を与える海難など、様々な事案が起こる場所でもあります。海上保安庁は、この広大な海の安全と治安の確保を図るため、あらゆる業務を遂行しています。
海(船艇)
航海科職員
航海長、首席航海士、主任航海士、航海士、航海士補
操船、見張り、航海計画の立案、船体の手入れ等を担当します。
機関科職員
機関長、首席機関士、主任機関士、機関士、機関士補
エンジンの運転や整備、燃料油の管理等を担当します。
通信科職員
通信長、首席通信士、主任通信士、通信士、通信士補
一般船舶や他の巡視船艇との通信、通信機器の整備等を担当します。
主計科職員
主計長、首席主計士、主任主計士、主計士、主計士補
庶務や経理、物品等の管理、調理、看護等を担当します。
航空科職員
航空長、首席飛行士、主任飛行士、飛行士、飛行士補、首席整備士、主任整備士、整備士、整備士補、首席航空通信士、主任航空通信士、航空通信士、航空通信士補
運用司令科職員
運用司令長、首席運用司令士、主任運用司令士、運用司令士、運用司令士補
情報の収集・分析、対処方針の立案・調整を担当します。
陸(デスクワーク)
総務業務
政策の企画・立案、広報、職員の人事及び福利厚生等を行います。
経理補給業務
予算の執行、施設や物品等の管理を行います。
装備技術業務
船舶・航空機の建造・修理に関する業務のほか、各種装備に関する技術の検討等を行います。
情報通信業務
情報通信システムの整備、管理や情報管理に関する業務を行います。
警備救難業務
海上犯罪の捜査、海難救助及び領海警備等に関する業務や巡視船艇・航空機の運用調整を行います。
海洋情報業務
海洋調査による海洋情報の収集、収集した情報の提供、海図の作製等、海洋情報に関する業務を行います。
海上交通業務
海上交通ルールの設定や航路標識の管理、海難の調査等、海上交通の安全に関する業務を行います。
空(航空機)
⾶⾏科職員
飛行長、上席飛行士、主任飛行士、飛行士、飛行員
パイロットとして運航を担当します。
また、機長として、その機体の運航・業務を統括します。
整備科職員
整備長、上席整備士、主任整備士、整備士、整備員
航空機の機体整備や燃料油の管理等を担当します。フライトの際には航空機に搭乗し、機体の管理を行います。
通信科職員
通信長、上席通信士、主任通信士、通信士、通信員、主任探索レーダー士、探索レーダー士、探索レーダー員
通信機器の操作や整備を担当します。
航空機、航空基地、巡視船等との相互通信を行います。
プロフェッショナルになるための研修
潜水研修
海難事故が発生した場合に、転覆船等に取り残された方の救出や漂流者の救助等にあたる潜水士を養成する研修です。約2か月にわたる研修・訓練では、潜水業務に必要な知識・技術、転覆船を想定した救助活動等を行います。
語学研修
外国人犯罪の捜査を行うためには外国語が不可欠であり、現場の捜査で必要なプロフェッショナルを養成する研修です。研修終了後、国際捜査官等として犯罪捜査等の業務に従事します。