海上保安庁では、地域の実情に応じた航路標識管理体制の一層の充実や灯台等の航路標識を活用してもらうことを目的として、令和3年11月、航路標識法を一部改正し、航路標識協力団体制度を創設しました。航路標識協力団体(以下「協力団体」)とは、同法に基づき海上保安庁が指定した団体であり、航路標識の維持管理や航路標識に関する知識の普及及び啓発等を自発的に行う民間団体等をいいます。
制度創設後、初の協力団体の募集では、全国36の灯台に対して、23団体から申請があり、令和4年2月、各灯台を管理している管区海上保安本部長が23団体すべてを協力団体として指定し、指定証を交付しました。また、令和4年11月から第二回目の募集を行い、令和5年2月、新たに21団体を協力団体として指定しました。なお、協力団体の募集は、毎年行うこととしています。
宮崎県日南市に所在する鞍埼(くらさき)灯台では、海上保安庁が指定した協力団体が灯台の一般公開をするのであればと、職員が工夫を凝らし、海上保安部長からの指定証交付に併せて、職員手作りの灯台レプリカキーを手交しました。
協力団体の活動としては、さまざまな活動が行われていますが、その代表事例として、千葉県いすみ市に所在する太東埼(たいとうさき)灯台では、地元の小学生や市民の方々と一緒に灯台周辺の清掃活動等を行うイベントが実施されたほか、和歌山県東牟婁(ひがしむろ)郡串本町に所在する潮岬(しおのみさき)灯台では、クリスマスに併せて灯台イルミネーションが行われ、普段見られない光景に、灯台を訪れた多くの方々が幻想的な雰囲気に包まれました。
これらの活動が、航路標識の維持管理により一層貢献し、地域の活性化に資することを期待しています。
職員手作りの灯台レプリカキー
指定証交付(「道の駅なんごう」にて)
灯台周辺の清掃、草刈
クリスマスに併せ灯台イルミネーション実施