海上保安レポート 2017

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 平和な海の継承〜海上保安庁の使命〜


海上保安官の仕事


海上保安庁の 任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 交通の安全を守る

7 海をつなぐ


語句説明・索引


図表索引


資料編

7 海をつなぐ > Column vol.14 4年ぶり!! 小樽で日露合同訓練を実施
7 海をつなぐ
Column Vol.14
4年ぶり!! 小樽で日露合同訓練を実施
第一管区海上保安本部
ロシア国境警備艇(奥)と巡視船「そらち」
ロシア国境警備艇(奥)と巡視船「そらち」
 
容疑船への移乗制圧訓練
容疑船への移乗制圧訓練

第一管区海上保安本部は、平成28年6月1日、北海道小樽港沖合においてロシア連邦保安庁サハリン州国境警備局との合同訓練を実施しました。

日露海上保安機関では、平成12年に「日本国海上保安庁とロシア連邦国境警備庁の間の協力の発展の基盤に関する覚書」が署名され、これに基づき、それぞれの船艇が両国を相互に訪問し、合同訓練を実施しています。

小樽での日露合同訓練の開催は、平成24年以来4年ぶりで、訓練参加勢力は、日本側が巡視船4隻、航空機1機、ロシア側が、国境警備艇1隻でした。また、訓練参加者は両機関合わせて約180人にも及び、大規模な訓練となりました。

合同訓練は、ロシア側から提供された薬物密輸情報に基づき、両機関が連携して逃走する容疑船を停船させ、ゴムボートにて容疑船へ移乗したあと、被疑者を「覚せい剤取締法違反」で逮捕するという想定で行われ、海上保安庁の訓練参加者は常日頃の訓練の成果を遺憾なく発揮しました。

日露海上保安機関が連携した具体例としては、平成27年10月に、紋別沖の我が国排他的経済水域内で無許可操業を行なっていたロシア漁船を、サハリン州国境警備局からの情報提供により検挙した事案などがあり、日露海上保安機関相互の連携は今後もますます重要になることから、定期的に合同訓練を重ねることで、より一層連携を強化していくこととしています。