海上保安レポート 2013

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 領海・EEZを守る海上保安庁


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 交通の安全を守る

7 海をつなぐ


目指せ! 海上保安官


語句説明・索引


図表索引


資料編

特集 領海・EEZを守る海上保安庁 > II 尖閣諸島周辺海域における対応 > 6.中国海洋調査船への対応
特集 領海・EEZを守る海上保安庁
II 尖閣諸島周辺海域における対応
6.中国海洋調査船への対応
調査活動中の中国海洋調査船
▲調査活動中の中国海洋調査船

我が国のEEZ等において、外国船舶が海洋の科学的調査を行う場合は、国連海洋法条約に基づき、我が国の事前の同意を得るなどの手続きをとる必要がありますが、近年、我が国の同意を得ない調査活動が確認されています。

海上保安庁では、こうした活動を確認した場合、関係省庁へ情報提供するとともに、巡視船艇・航空機により中止要求等を行っています。

平成24年においては、東シナ海でこうした活動を行う外国船舶が5隻確認されました。

中国海洋調査船による海洋調査事案への対応(H24.6.16)
調査活動の確認
東方紅2号
▲東方紅2号

平成24年6月16日午後3時13分頃、しょう戒中の海上保安庁航空機が、尖閣諸島久場島の北北西約49海里(約91km)の我が国EEZにおいて、北西に向けて約2ノットで船尾からロープのようなものを引いて航行している中国海洋調査船「東方紅2号」を確認しました。

中止要求等の実施と調査活動の中止
東方紅2号の船尾
▲東方紅2号の船尾

同船は、我が国EEZにおいて、海洋の科学的調査を実施するとの事前通報があったものですが、事前通報の海域とは異なる海域でロープのようなものを引いていたことから、航空機・巡視船から同船に対して無線により行動の内容を確認したところ、同船は「海流調査中である」と応答しました。このため、同船に対して調査を中止するように求めたところ、同調査船から「調査を中止する」との応答があり、午後3時45分頃までにロープのようなものを船上に引き揚げました。