海上保安レポート 2020

はじめに


TOPICS 海上保安庁、この1年


特集 海上保安庁新時代


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 海上交通の安全を守る

7 海をつなぐ


語句説明・索引


図表索引


資料編

1 治安の確保 > Column Vol.05 台風19号がくる! 佐渡島真野湾沖貨物船「GALAXY SEA」号機関故障
1 治安の確保
Column Vol.05
台風19号がくる! 佐渡島真野湾沖貨物船「GALAXY SEA」号機関故障
第九管区海上保安本部

令和元年10月12日(土)午前11時23分、新潟県佐渡市真野湾沖(陸から約19km)で漂泊中の貨物船「GALAXY SEA」(総トン数4,329トン、長さ99m、乗員14名)船長から第九管区海上保安本部に対して「主機関の不具合により航行不能となったため、タグボートで引っ張って欲しい」と通報がありました。

当時、台風19号の接近により、最大6mの波と風速20m/s以上の風が吹いており、貨物船が沿岸への乗揚げや、転覆の可能性があったことから、直ちにヘリコプター2機を新潟航空基地から出動させ、強風や高波の影響で貨物船が激しく動揺する中、機動救難士により乗組員10名の吊上げ救助を実施しました。

吊上げ救助実施後、機動救難士3名を貨物船に残し、残る乗員4名と協力し、台風19号の暴風域が迫る中、巡視船「えちご」によるえい航救助作業を実施しました。

途中、えい航索が海上荒天により切断しましたが、付近海域で監視警戒をしていた巡視船「やひこ」にえい航救助作業を引継ぎ、翌々日の14日午前7時30分に新潟県上越市の直江津港沖まで無事えい航しました。

第九管区海上保安本部では、こういった厳しい気象条件下でも、迅速かつ的確に救助活動ができるよう、引き続き訓練に励んでいきます。

巡視船えちご現場到着時
巡視船えちご現場到着時
機動救難士による救助作業の状況
機動救難士による救助作業の状況
MH916による吊上げ救助の状況
MH916による吊上げ救助の状況
MH970による吊上げ救助の状況
MH970による吊上げ救助の状況
えい航状況
えい航状況