海上保安レポート 2020

はじめに


TOPICS 海上保安庁、この1年


特集 海上保安庁新時代


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 海上交通の安全を守る

7 海をつなぐ


語句説明・索引


図表索引


資料編

1 治安の確保 > CHAPTER II. 海上犯罪の現況
1 治安の確保
CHAPTER II. 海上犯罪の現況
令和元年の現況

平成31年/令和元年の海上犯罪の送致件数は、7,587件であり、前年より7件減少しました。送致件数を法令別に見ると、海事関係法令違反が3,152件と最も多く全体の41.5%を占め、次いで漁業関係法令違反が2,404件(31.7%)、刑法犯が824件(10.9%)、海上環境関係法令違反が749件(9.9%)となっています。

海事関係法令では、検査を受けていない船舶を航行させる無検査航行や定員超過等の船舶安全法関係法令違反が1,184件(37.6%)と最も多く、漁業関係法令では、漁業権侵害や無許可操業、区域・期間外操業等のいわゆる国内密漁事犯が2,364件(98.3%)、刑法犯では、衝突や乗揚げ等の船舶の往来の危険を生じさせる等の罪(業務上過失往来危険等)が633件(76.8%)、乗船者を負傷させる等の過失傷害等の罪が113件(13.7%)、海上環境関係法令では、船舶からの油や有害液体物質の排出等を禁止する海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律違反が411件(54.9%)とそれぞれ多く発生しています。

このほか、薬物や銃器の不法輸入(いわゆる密輸)や刃物の不法携帯等を規制する薬物・銃器関係法令違反を75件、不法出入国(いわゆる密航)や不法就労等を規制する出入国関係法令違反を18件送致しています。