海上保安レポート 2018

はじめに


海上保安制度創設70周年記念特集
海洋の安全・秩序をつなぐ〜70年の礎とともに〜


海上保安官の仕事


海上保安庁の任務・体制

Column Vol.03 西日本新人カッター大会(男女とも優勝)
Column Vol.04 海保航空整備“初”のシフト(2交代)整備開始〜ヘリコプター稼動率の大幅な向上〜

■本編

1 領海・EEZを守る

2 治安の確保

3 生命を救う

4 青い海を守る

5 災害に備える

6 海を知る

7 海の安全を創る

8 海をつなぐ


語句説明・索引


図表索引


資料編

海上保安庁の任務・体制 > Column Vol.04 海保航空整備“初”のシフト(2交代)整備開始〜ヘリコプター稼動率の大幅な向上〜
海上保安庁の任務・体制
Column Vol.04
海保航空整備“初”のシフト(2交代)整備開始〜ヘリコプター稼動率の大幅な向上〜
十一管区・那覇航空基地
打ち合わせ風景
打ち合わせ風景

那覇航空基地整備科では、平成29年度から海上保安庁初めてとなる取組みとして、アグスタ139型ヘリコプターのシフト整備(交代制による整備)を開始しました。シフト整備とは、機体の整備を行う整備士グループを複数編成し、時間をずらして作業をするグループの交代により、1日の中でこれまでより長い時間連続して整備作業が実施できる仕組みです。具体的には、「早朝から昼過ぎ」と「昼過ぎから夜間」の時間帯で整備作業する2つのグループによって実施されています。これにより整備期間の短縮を図ることができ、機体を整備状態からいつでも業務対応のため出動できるいわゆるスタンバイ状態にこれまでより早く移行することができるようになりました。

このシフト整備を実施するうえで重要な要素となるのは、2つのグループ間での書面や口頭による確実な引継ぎと作業工程の管理です。引継ぎにミスがあると重大な事故に繋がりかねないことから事務室での引継ぎや現場(格納庫)での引継ぎを確実・丁寧に実施することを心がけています。

シフト整備導入にあたり、一定数の増員は図られたものの、石垣航空基地2機も含めた4機の整備を担当することとなり、整備期間中も業務飛行や他の所属飛行機の整備も並行して行わなければならないため、勤務割担当者も人員配置に頭を抱えることもしばしばありましたが、職員が協力し、乗り越えることができました。

結果として、平成29年末時点で計12機の整備を行い、シフト整備によらない場合と比べ概ね当初目標としていた「整備期間が半分となる効果」を生み出しています。

今後、このシフト整備を定着させ、また別の種類のヘリコプターにも導入することで、海難救助等の海上保安業務に対応できる機体をより多く確保できるよう引き続き取り組んでまいります。


夜間の整備状況
夜間の整備状況
夜明け前の整備
夜明け前の整備