「海と日本プロジェクト」と連携した地引網による海底ごみの調査
第十管区海上保安本部
第十管区海上保安本部では、日本財団等が主催している「海と日本プロジェクト」をはじめとする各種海浜清掃活動に協力してきました。この活動の中で、未来を担う子ども達に環境保全思想を効果的に学んでもらう何か良い方法はないかと環境防災課内で話し合ったところ、想像力豊かな職員から、「先日、漁協で子ども向けイベントの地引網にごみが入り、網が破れ困っているといった話を聞いた。これをヒントに地引網を使い海底に沈んでいるごみ回収・調査をすることで、海底ごみについての理解ができることはもちろん、楽しい思い出として、子ども達の記憶に環境保全活動を強く留めることができるのではないか」という意見が出て、満場一致で決定し、今回、当庁初の企画を立案しました。
実施にあたり、幅広く学んでもらうために、地引網による海底ごみの調査のほか、環境をテーマとしたマイクロプラスチックが生態系に与える影響の説明や海難防止指導等を実施しました。
地引網による海底ごみの回収・調査では、驚いたことに網の中にはごみがほとんど入っておらず、たくさんの魚が入っていたという予想外の結果となりましたが、ごみのない青い海が豊かな海をはぐくむということを目の当たりにした子ども達は大変驚いていました。
イベント終了時に参加した子ども達に話を聞いたところ、「魚が取れて、海の勉強も出来て楽しかった。」とほとんどの子ども達が答えてくれ、当初の目的は達成できたと確信しました。
さて、1回目が好評だったことや、より多くの子ども達に海洋環境保全活動を知ってもらうべく2回目を企画しました。今回は前回の反省も踏まえ、開催周知する規模を30倍超の規模まで拡大し、9つの市町村の2万人を超える子ども達に対して開催周知を実施したところ、今回も大勢の子ども達の参加が得られ、海洋環境保全思想の普及に大いに貢献出来たのではないかと考えております。