海上保安レポート 2011

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 新たな海洋立国に向かって


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 領海等を守る

3 生命を救う

4 青い海を護る

5 災害に備える

6 海を識る

7 交通の安全を守る

8 海を繋ぐ


目指せ! 海上保安官


語句説明・索引


図表索引


資料編


おわりに

特集 新たな海洋立国に向かって > II 日本の「海」を守る > 2.外国海洋調査船への対応
特集 新たな海洋立国に向かって
II 日本の「海」を守る
2.外国海洋調査船への対応
調査中の外国海洋調査船
▲調査中の外国海洋調査船

我が国の排他的経済水域等において、外国船舶が海洋の科学的調査を行う場合は、国連海洋法条約に基づき、我が国の事前同意を得るなどの手続きをとる必要があります。

海上保安庁では、我が国が同意を与えていない調査活動等を行っている外国海洋調査船を確認した場合には、外務省に情報提供するとともに、現場海域では巡視船艇・航空機による継続監視のほか、外交ルートを通じて旗国に中止要求している旨の伝達等を行っています。


■外国海洋調査船の確認状況
外国海洋調査船の確認状況

中国海洋調査船が領海内に侵入

平成20年12月8日、警戒中の巡視船が魚釣島南東約6kmの我が国領海内を航行する中国海洋調査船2隻を発見しました。

当該船舶は、我が国領海内において、はいかい、漂泊といった国際法上認められない航行を行っていたため、巡視船により領海外への退去要求を行うとともに、我が国の同意のない海洋調査活動は認められない旨の警告を継続して行いました。

そして、巡視船が確認してから約9時間半後に、当該船舶は我が国領海から出域しました。

航行中の中国海洋調査船
▲航行中の中国海洋調査船