3D海底地形図が教材に! 第九管区海上保安本部
▲飛び出す海底地形に興味津々の子どもたち |
「海の底を見てみたい!」そう思ったことはありませんか?
海上保安庁海洋情報部では、これまで海上保安庁が行ってきた海底地形調査(海の深さの調査)で得られたデータをコンピューター処理し、さらに専用のメガネを使うことで海の底を立体的に見ることができる『3D海底地形図』を作りました。この3D海底地形図は大変人気のある展示物で、各種イベントなどで展示すると、海底の起伏が浮き出る様子に誰もが「わぁ!すごい!」と感嘆の声をあげて食い入るように見学してもらえ、展示した職員としてはとても嬉しい反応が見られます。しかし、多くの子供達が「海の底の様子を初めて見た!」、「海底地形がこんなに複雑だとは知らなかった!」という感想を持つことには疑問も抱いていました。
「日本が海洋国家といっても、まだまだ海のことは知られていないのではないか。」
そこで、第九管区海上保安本部では、「これからの日本の繁栄を支える子供たちに、もっともっと海のことを知ってもらいたい!」という思いから、教育関係機関に対する3D海底地形図の提供を検討しはじめました。そこで、新潟県教育委員会の職員や近隣の中学校の先生方に3D海底地形図を見てもらったところ、「ぜひ、授業で使いたい」とのご意見をいただくことができ、教材としての活用という道が開かれることとなったのです。その後も引き続き、教育委員会や先生方と調整した結果、第九管区管内の保安部署が所在する市・町の中学校を対象に、縦1m×横3mという巨大な3D海底地形図を提供することが決定し、平成24年11月末までに各保安部署職員から各市の教育委員会へ手渡しました。提供を受けた中学校の先生からは、「地球(地殻)の動きを体感できる大変すばらしい教材。積極的に授業で活用していきたい。」、「学校の廊下に掲示したところ、生徒達が興味深そうに見学しており、授業での活用が楽しみです。」などの声が届いており、今後、授業等で活用してもらえることを期待しています。
第九管区海上保安本部では、今後も、3D海底地形図が多くの子供達の目に触れることで、子供達が海への関心を持つきっかけとなり、我が国の海洋国家としての益々の繁栄に繋がることを願っています。