灯台等は防波堤、離島や岬の先端、岩礁上、洋上などに設置されることが多く、電源に一般の商用電力の導入が困難であったり海上や防波堤上に配電線路を配置していることから、台風等の自然災害時に消灯等の被害を受けることが多い。
このため、電源を太陽光や波力を利用し電源供給源として独立したクリーンエネルギーに変更することにより温室効果ガス排出量の減少を図るとともに、配電線路を解消し災害発生時においても安定して運用できる災害に強い航路標識の整備を推進している。
また、航路標識の光源に視認性等の性能に優れたLED等を使用した灯器を導入することにより、航路標識機能の向上が図られ、更なる船舶交通の安全性向上を推進している。
航路標識用電源のクリーンエネルギー化
航路標識
災害時の停電
災害時など商用電源が使用出来ない場合でも安定的な電源供給を可能とする。
クリーンエネルギー利用率の推移
1 太陽光発電装置
写真のように、灯台敷地内に太陽電池架を設け、そこに太陽電池モジュールを並べ置き、これに太陽光エネルギーが照射されることにより発電する方法。
草垣島灯台(鹿児島県)
2 波力発電装置
波浪によって上下動する運動そのものをピストンとして用いて空気の給排気流を作り、空気タービンを回して発電機を駆動する。
浦賀水道航路中央第一号灯浮標(神奈川県横須賀)
波力発電装置(浮遊式)
3 複合(太陽光と波力の組み合わせ)発電装置
気象に影響される自然エネルギーを相互補完システムとして、波があるときは波力のエネルギー、晴天で海上静穏時は昼間の太陽光エネルギーを利用する。
水ノ子島灯台(大分県)
波力発電装置
太陽光発電装置