令和2年の海洋汚染の現状について

1 海洋汚染の件数は453件

令和2年1月1日から同年12月31日までの間の海洋汚染確認件数は453件(前年比21件増)であり、うち油による海洋汚染は286件(63%)、廃棄物による海洋汚染が158件(35%)でした。

(1)油による海洋汚染は286件(前年比11件増)

・油による海洋汚染確認件数のうち、船舶からの排出が167件(58%)で、船種は漁船が最多、次いでプレジャーボート、貨物船、作業船の順でした。

・排出原因は、船舶海難が最多、次いで不適切なタンク計測やバルブ操作などの作業中における取扱不注意でした。

(2)廃棄物による海洋汚染は158件(前年比14件増)

・廃棄物による海洋汚染のうち、一般市民による家庭ごみの不法投棄は95件(前年84件)、漁業関係者による漁業活動で発生する「残さ」や漁具等の不法投棄は58件(前年51件)で前年より増加しました。

2 海洋環境保全指導・啓発活動の推進

令和2年の海洋汚染の現状を踏まえ、令和3年は新型コロナウイルス感染症の感染防止を引き続き徹底し、次の2点を推進します。

・油による海洋汚染対策については、海事・漁業関係者を対象とした初歩的なミスに対する注意喚起を促すための各種指導を引き続き推進します。

・廃棄物による海洋汚染対策については、漁業関係者や一般市民を対象に不法投棄防止の呼びかけや指導を強化します。また、一般市民とともに海浜清掃を行い、これにあわせて漂着ごみ分類調査や海洋環境保全教室を実施するなど、身近なごみが海洋汚染につながる現状について体感してもらう活動を引き続き推進します。

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