特集Web版 「科学の力で海を拓く」~大陸棚限界への挑戦~
このほか、作業は乗組員が3班に分かれ、4時間交替で1日合計8時間の作業を行います。通常であれば、作業の合間の8時間の間に睡眠のほか、食事、洗濯、風呂といった身の回りのことをするのですが、度々機械が故障し、休憩時間返上で機械を修理しなければならないこともありました。最寄りの港からは遠く離れているため、簡単な故障であれば自分で修理するしかありません。そのような場合、休憩の8時間を修理作業に費やしてしまったために、修理が終わる頃には次の4時間の勤務時間が来てしまって、連続16時間勤務となることも時々ありました。
ただ、それだけに仕事を終えて帰港したときの喜びもひとしおでした。入港時の行動最後の食事となる昼食には慣例としてカレーライスが出ます。このカレーライスは大陸棚調査に従事した多くの職員にとって忘れることのできない味となっています。
様々な苦労を伴った大陸棚調査でしたが、昭和58年から始まった調査は、25年後の平成20年6月の調査終了時には、測量船の航走距離で108万キロメートル(地球27周分)に達していました。