三管区の勤務の現場
総務部
人事課
Q. 入庁した動機やきっかけ
実家が海に近かったこともあり、海自体は身近な存在でした。 幼い頃は父が警察官だった影響もあり、漠然と警察官になりたいと考えていましたが、高校生の時に進路を考えるにあたり、改めて自分が将来したい仕事を考えた時に、今まで身近な存在だった海を仕事の場に出来ることと、警察官のような仕事が出来るのが海上保安官であることを知り、入庁したいと考えました。
Q. 大学校・学校での思い出
授業として印象に残っているのは遠泳訓練です。遠泳はしたこともなく、当初は泳ぎきれるか不安でしたが、本番に向けて練習を積み重ねていくうちに不安は払拭され、本番では、クラス内での声の掛け合いや教官の応援を受けて完泳出来ました。海から陸に上がったときに感じた重力と脚のガタガタは、後にも先にも無い経験でした。
一方授業以外では、休日を利用し、寮の同部屋のメンバー全員で天橋立に一泊の旅行に行ったことが印象に残っています。同期の中でも特に同じ部屋のメンバーは、現場に配属されてからも心の支えとなる存在です。
保安学校の所在する舞鶴市のみならず付近には風光明媚な観光地が数多くあるので、休日も充実した生活が送れます。
Q. 現在の仕事のやりがいや魅力
今は主に育児休業などのLWB制度にかかる担当をしています。
育児休業を始めとした制度は人事課に関係する業務だけに係わらず複数あり、活用出来れば非常に有用な制度である一方、現場で活動をしている職員には、そもそも知らない、知っていても複雑で分かりにくい部分も多々あります。
実際、私も子供が生まれた時に、知らなかったが為に活用出来なかった制度があったことを、後々担当になって知ることになりました。
仕事で最高のパフォーマンスを出すためには、私生活の基盤が安定し、充実していることが何より重要だと個人的に考えていますので、自分自身の失敗も活かして、制度全般を広い視野から理解し、そのうえで、どの職員でも簡単に分かるように説明してあげること、必要に応じてアドバイスをしてあげることで、職員個人の生活基盤の一部を支えるための制度に携われているということにやりがいを感じています。
Q. 入庁して一番印象に残っていること
CL型巡視艇で勤務をしていた時、遭難した漁船の専従捜索に数週間従事しました。捜索期間中は、船橋で操船をしていると目の前一面が波というような荒天で、思うように目的地の捜索エリアに船を向かわせることが出来ない中、朝一から日没まで、乗組み員交代で、操船・捜索を繰り返しました。昼食も交代で摂りますが、船の揺れが激しく、思うように食事も出来ない程でした。航空基地の航空機や警察、自衛隊も含めた捜索が行われましたが、結果、専従捜索の期間中には漁船は発見出来ず、数ヶ月後に沖合で発見されることとなり、救助要請後にすぐに発見出来なかった悔しさと、改めて海の怖さを実感するとともに、海上保安庁の業務の重要性を認識しました。
Q. 今後の目標
引続き人事関係業務全般の知識を学んだあとは、PC型巡視艇主任航海士やCL型巡視艇船長として、現場第一線での業務を行いつつ、今まで学んだ業務での知識を、現場で活躍する職員に直接説明・アドバイス出来るような、船にも乗れて事務も出来る海上保安官を目指しています。
Q. 海上保安庁を希望する学生へのメッセージ
組織としての規模はそれほど大きくはありませんが、日本周辺の海全てが活躍の場になるスケールの大きな仕事です。問題には個々の得意分野を活かしたうえで、チーム一丸となって取り組む、まさに1つの大きな船に乗ったような職場です。
Q. 今の職場の働きやすさ
入庁して9年で転勤は3回経験しました。どの職場でも忙しい時期はありましたが、必要な休暇は取得出来るメリハリのある職場です。どの職場でも、両立支援の先輩や上司のサポート・理解は厚く、子供が生まれるときの立会いはもちろん、3歳と5歳の子供の幼稚園の行事等には欠かさず休暇を取って参加出来ています。