header_r.gif (2853 バイト)
V 船舶気象通報

 沿岸海域を航行する船舶や操業漁船,また,プレジャーボート活動や磯釣り等の海洋レジャーの安全を図るため,全国各地の主要な岬の灯台等47箇所において,局地的な風向,風速,波,うねり等の気象・海象の観測を行い,その現況を無線電話(288KHz〜316KHz又は1670.5KHz が受信できるラジオで聴取可能),テレホンサービス又はFAXにより提供している。
 テレホンサービスについては,容易に何時でも情報を入手できることから,年々利用者が増えており,平成8年は,全国20箇所で約366万件の利用があった。
 8年度においては「相模灘及び遠州灘海域」及び「宮古・八重山海域」の整備を実施したほか,特に,利用者の利便性の向上を図るため中短波無線放送について,従来2つの周波数により提供していたものを1670.5 KHzに統一するとともに,タイムスケジュールを気象が西から変化することに合わせ西側から東側へ順に聞けるように変更した。
 9年度においては,「山陰海域」の整備に着手するほか,8年度に引き続き「相模灘及び遠州灘海域」及び「宮古・八重山海域」における観測箇所及び提供箇所の整備を実施することとしている。

W 自然エネルギ−の利用及び歴史的・文化的施設の保全

 海上,離島,岬,岩礁,浅瀬等に設置される航路標識は,その立地条件の特殊性から商用電源の利用が困難な場所もあり,商用電源に変わる代替エネルギーの確保が必要不可欠である。
 海上保安庁においては,従来から代替エネルギーを選定する際に,環境負荷の低減化,省エネルギー化を考慮し,風力,太陽,波力といった自然エネルギ−の利用拡大を図っている。
 さらに,灯台等の中には,明治時代に建設され,今なお,現役のものが67基に及んでおり,これらの多くが,歴史的・文化的価値を有している。その中でも特に価値の高いものについて,その価値の保全を図りつつ,現役のまま運用することとしている。
 9年度においては,美保関灯台(島根県)の保全のための修復工事を実施するとともに,禄剛埼灯台(石川県)ほか2基の保全方法について検討を行うこととしている。

footer.gif (2246 バイト)