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海上保安をめぐる主な出来事
(9年9月〜10年8月)
相次ぐ集団密航事犯への対応(9年11月〜)
 海上保安庁が検挙した不法入国者は、8年に481人、9年に605人、10年8月末現在、272人となっており、不法入国事犯は依然として跡を絶たない状況にある。
 最近の密航の傾向は、従来の中国船を仕立てたものが減少し、韓国沖合海域において、中国船から韓国漁船に乗り換えて日本海側に上陸する集団密航及び正規の貿易船の船内に潜伏してくる集団密航が増加している。さらに、船内に巧妙に隠し部屋を設け密航者をかくまったり、日本海側のみならず日本全国で上陸を図るなど、ますます悪質化・巧妙化・広域化している。
 10年8月17日には、東京港大井埠頭にてセントビンセント船籍貨物船「GOLDRIH RIVER」(総トン数2,900トン、中国人15名乗組)に積載されているコンテナを陸揚げのうえ開放検査したところ、中国人密航者16名(この内8名は死亡)が発見されるという事件も発生している。
 海上保安庁では、密航を水際で阻止するため、関係機関との連携を保ちながら、民間団体への協力要請を行うなど情報収集体制を強化するとともに、巡視船艇・航空機による本邦周辺海域における監視取締りを強化し、中国、韓国から我が国に来航する船舶に対する立入検査の徹底に努めている。
 また、9年10月には中国(公安部辺防局)、10年2月には韓国(海洋警察庁)との間で密航取締りに関する協議を開催し、密航防止について、情報交換を行うなど連携強化に努めている。
隠し部屋の状況
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密航者が、潜伏していたG号のコンテナの状況
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